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 ぶらり歩き   
 30. 伊豆半島を歩く (6)   平成24年4月20日
 トンネルを抜けても雨脚は相変わらずで、衰える様子はなく、傘を差しながら歩く。峠を超えて道は下りとなり、寒天橋河津川を渡る。踊子歩道として整備されている道端には道標(写真21)が設けられていて安心してウォーキングを楽しむことができる。しかし、雨中のウォーキングとなってしまい、天気であればさぞ美しいであろう渓流と木立の織りなす景観を眺めることができないのは残念である。
 
 この辺りから滝がいくつも現れるが、展望台が用意されている二階滝(にかいだる)(写真22)を写真に収める。二階滝は二段に落下することからこのように呼ばれ、七滝(ななだる)に続く河津川の第一番の滝である。雨のために思いのほか行程が遅れ気味となり、Sさんとの待ち合わせ時間を気遣いながら、道を急ぐ。再び国道414号を横切り、河津川の流れに沿った歩道に降りていく。ここでも道標はしっかりと整備されている。

 二階滝から1時間ほど歩くと、宗太郎杉林道(写真23)に出る。宗太郎というのはこの土地を開発した人の名前で、杉は明治10年(1877年)に植えられ、両側に杉の大木が並ぶ歩道を目の前にすると、自然に樹齢百年を超える樹木が放つ木精に包まれたような厳粛な気分になる。七滝の最初の滝である釜滝の入り口まで来ると、昨年の台風で被害を受けたため通行禁止のたて看板が立ち、ゲートが閉じられている。Sさんと待ち合わせの宿は七滝沿いにあるので、残念であるが、国道414号を河津七滝ループ橋を目指して南下する。 
 
 宿の近くまでやってくるが、七滝に下りる宿への近道がわからず、宿に電話を入れると、すでにSさんはチェックインしているとのこと。宿のご主人が車で我々を迎えに来てくれ、ほぼ予定の時間にチェックインすることができる。宿は、民宿うるしやで宿泊客は我々3名のみということもあり、のんびりと温泉で疲れを癒す。食事は部屋で用意され、Kさんと小生はあまり飲まないSさんをわき目に夕食の料理を肴に日本酒を堪能する。これも一泊ウォーキングの余得といえる。  

写真21 踊子歩道の道標

写真22 二階滝

写真23 宗太郎杉林道

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